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  • 朝野裕一

身体が動く仕組みを知ろう;その4〜バランス能力ってなんだろう?(はじめに)

ここでもなんども書いてきたバランス能力についてもう一度まとめて

考えてみようと思います。

以前書いたことと重複するところもあるかと思いますので、予めお断り

しておきます。

さて、

ヒトが動くということは、安定を崩すということが前提にあります。

一方で、

バランスという言葉には、安定しているというイメージが伴います。

さらに、

ヒトに対してバランスが良いと評価するときには、安定感や平衡感覚の

良さ、均衡した体型などを表していることが多いと思います。

これらをまとめてみると、一つの疑問が湧いてきます。

均衡・平衡した状態とは、安定して止まっていることを想像させます。

しかし、

ヒトの動きに対しても安定しているという言葉は使われます。

安定した動き。

これは最初に記したように、

動くことと相反する言葉ではないでしょうか?これが素朴な疑問です。

そんなこともあってか、

バランス能力には静的なものと動的なものがあると定義されています。

ここでは、

静的=動いていない、ある姿勢・肢位を動かずに保っている状態。

動的=動いている状態。

と解釈・定義します。

そうなると、

静的安定(バランス)という言葉は今まで通りのイメージですんなり

理解できそうです。

一方の動的安定(バランス)は、動いている状態の安定度を指す言葉

としてイメージしつつ、これは決して不安定な状態を指すわけでは

ないと理解できます。

安定は崩すんだけれども、あくまでそれが意図的に制御・コントロール

されているという意味あいです。

もし、

安定が崩れて動いていると、次へと続く一連の動作がうまくいかない=

不安定、となるわけです。

その結果が転んでしまったり、素早い動きを妨げたり、持続的にその

動作を続けられなかったり、といういわば目的から逸脱した動きになる

わけですね。

普段私たちは何気なく「バランス」という言葉を使っていますが、ヒト

の動きを考えるときには、もう少し厳密に考えておかなければならない

でしょう。

今日はそのことをはじめにお伝えしました。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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